痔瘻Lab

痔瘻と下痢、ストレスとの関係、胃腸の不調について考えてみます。

肛門周囲膿瘍・再発その弐

今回の手術は仰向けになり、両足を台に乗せて開かれた状態で行った。まるで妊婦さんの検診の様。仰向けなので、当然、手術をしている時に患者が見えないように、お腹から下はカバーのようなものをされる。

手術開始。

前回の手術とは打って変わって触っている感覚はとてもあり、触ってるというより、グイグイと肛門に何かを突っ込まれている感覚。このせいで下っ腹に嫌な圧迫感を手術中ずっと感じていた。手術時間は40分ほど。術後はカテーテルを入れ、リカバリー室という部屋に移される。手術が終わったのが夕方の4時頃。この後、翌日の夜まで食事はなく、動くことも基本的には禁止される。お腹は空くし、テレビもないので暇だし……辛い一夜だった。

 

翌日、回診。手術は前回の様に外面から(尻側)でなく肛門を開き、直腸側から切って膿の排出を試みたと説明された。ところが、膿の親玉からあまり膿はでなかったみたいで、少量の膿と、膿が固まった老廃物を排膿排出し終了したらしい。

 

術後、大変だったのが一回目の排便。手術で直腸を切ったところには止血のガーゼを入れてあり、それが排便と共に出てくると説明されていた。そのガーゼのようなものが出てくる際、傷口に触れるせいかとても痛かった。肛門からポタポタと垂れるほどの出血があり、痛みでしばらくトイレでうずくまってしまった(-_-;)

そして今回もう1つ痛かったのがカテーテル。男性の看護師さんだからなのか、一気に抜かれてこれまた痛い。しばらく血尿と尿道の痛みで苦しむ。痛いことばかりだ(涙)

 

しかし、肛門付近など外面に切開などは行っていない為、3日目にはさほど痛みもなく退院となった。これで完治! となればいいのだけど、4年後に再発したのだから、また4年後位に再発かなぁ……でも4年に1回、3日程度の入院、手術ならまぁいいか。などと楽観的な事を考えながら病院を後にした。

肛門周囲膿瘍・再発

もうとっくに忘れていたこの病気……

2009年の肛門周囲膿瘍手術から4年後の2013年4月。

 

床に座るとお尻に鈍い痛みを感じました。痛みの箇所は、2009年に手術で切開をした辺り。気のせい気のせい……と思いたくなるが、日に日に痛みが確実なものになってくる。元々、再発する可能性が高いと言われていたので、「あ~再発かなぁ……」とがっかりしながら、意を決して手術を行った病院へ。

 2009年に手術をした先生は既にいなく、今回は若めの女医さん。いや、やっぱり女医さんだと少し抵抗がありました。考えすぎなのは勿論わかってますけど(^_^;)

いつも通り肛門触診。左奥側に痛みの箇所を発見する。「そんなに腫れている感じはないので、薬(抗生物質)で様子を見ましょう」。「そっか、薬(抗生物質)で治ることもあるんだ」と少しホッとして帰宅。

 

それから薬を飲むこと一週間。痛みは引かないので再度診察。

 しかし、「いや、でもやっぱりそんなに腫れてないなあ。もう一週間様子を見ましょうよ。それでも痛ければ手術も考えましょう」痛みのある一週間って結構長いんだけどな…… 進歩があったような、無かったようなスッキリしない気持ちで帰宅。

 その間、痛みは増すばかりで辛い。ネットで検索すると、ほとんどのサイトには「肛門周囲膿瘍は薬では治りません」の文字…… 更に、「外科ではなく肛門科でないと駄目です。肛門科に行かなくて後悔した……」などなど、マイナスな気持ちになる情報が盛りだくさん(;一_一)

 

これはまずいかもしれない(汗)

と思い、セカンドオピニオン決定。

 

肛門専門の病院は近隣になかったので、総合病院の肛門科がある病院へ。診察に出てきたドクターは、何と昨年父の大腸癌を手術してくれたドクター。愛想は無いが淡々としていて、父の大手術も成功させてくれた。まさか、親子でお世話になろうとは……。

早速、肛門触診。そして、触診してすぐに内線用の携帯で何やら連絡。「手術室空いてますか? 今から手術入れたいんですけど」。はい、そうですよね。そうだと思ってましたよ(T_T)

診察即手術は経験済みですから。と心の中でがっくし。こうして、めでたく二回目の手術が決定しました。

肛門周囲膿瘍から始まった・その弐

この時は5日間の入院をしました。

私の場合、膿が肛門の周囲の浅いところではなく、直腸側の深い所に溜まってしまう高位筋間膿瘍という病名でした。そのため、術後は切開したお尻の部分に管を入れ、継続的に膿を排出する措置がとられました。

切開した部分に管を入れてあるので、そのまま座ることはできなかったのですが、円座を利用すれば座ることはできました。痛みは最初の3日間ほどは、痛み止めだけでは効かず、注射を追加で打ってもらいました。この痛み止めは打つとすぐに効くのですが、眠気が強くすぐに寝てしまいました。しかし、目が覚めると頭痛が酷いのには困りました。排便痛は、術後すぐの時は痛かったのですが、肛門からは比較的離れた7時~8時の方向に切開を行ったので、その後はあまり痛みはありませんでした。

 

4日目、管を抜きました。この時は、異物感がなくなりスッキリしました(^_^)

5日目、退院が決まりました。しかし、引き続き浸出液が出てくるので、女性用のナプキンを当てて日常生活を送ることに。これが人生初の(当たり前ですが)ナプキン体験となりました。幸い私は適応能力? があるのか、ナプキンをセットしても不快感はあまりありませんでした。

 

その後は数回の外来を経て、痛みや浸出液も止まり、退院から約二週間ほどで生理用ナプキンも卒業しました。この時、担当した外科医からは将来「痔瘻」になるかもしれません。と言われはしたものの、詳しく説明もされませんでしたので、さほど気にする事もしませんでした。

肛門周囲膿瘍から始まった

痔瘻の手術を先に書きましたが、ネットでも沢山情報がある通り、私も最初は肛門周囲膿瘍と診断され、即日手術を受けました。

 

2009年、数週間熱が続いていました。近所の開業医では色々な薬を処方されたのですが、解熱剤で一度は下がるものの、薬が切れると発熱。これを繰り返していました。

発熱から2週間程度が経ったころ、座ると股関節辺りが痛い事に気がつきました。鏡で痛みのある部分を見ても、外面的には何も起こっていません。この痛みは日増しに強くなり、この頃から熱も38度から39度まで上がるようになっていたので、いよいよこれは近所の医者では駄目だと思い総合病院へ行きました。

内科で診察を受け、その後、股関節の痛みのため整形外科を受診。この時、熱は既に40度前後まで上がりフラフラ… 整形外科ではMRIを撮りました。結果、このMRI画像にはっきりと黒い影が映っており、すぐに外科の診察を受けることに。

外科医の診断は肛門周囲膿瘍でした。それも、おしりから離れた深部にかなり多くの膿の溜まりがあるという事で、即入院&手術決定! 「溜めていても何も良いことがないですから」と外科医。そりゃそうだろうけど、まさか即手術とは思ってもいなかったのでビビりました(-_-;)

 

妻には入院の準備のために帰宅してもらい、私はそのまま病室へ案内され、点滴を入れて手術着に着替えて手術の準備。心の準備も何もないまま手術室へ運ばれ、腰椎麻酔をされて手術開始。手術はうつ伏せの状態で行われ、時間にして30分くらいだったように思います。

 

術後、担当医からの説明では、かなり大量の膿がでてきたという事。そして、切開したおしりには、膿を残さないように排濃をさせる管を入れたままにしてあるという事。の二点を説明されました。いきなりの手術と入院だったので、仕事の事がグルグルと巡っていましたが、とにかく術後は高熱が下がったようで、ひとまず体は楽になりました。

痔瘻の手術(手術編)

手術はこんな感じで進みました。

※手術前夜21:00以降の食事は禁止。アルコールは前々日から禁止。

朝、自宅で座薬を2つ入れて準備。座薬を入れて20分はトイレを我慢と書いてありましたが、ものの10分で我慢ができなくなりトイレへ。下痢という感じではありませんでした。

 

8:15分迄に病院へ。病室に案内され荷物を整理後、手術着に着替え点滴を開始。手術用の点滴針は太く、刺す際はとても痛い時もあればあまり痛くないときもあり、また一発で決まらない時もありました。これは看護師さんの腕次第と思います。今回は一発で決まり、痛みも少なかったです(^_^)

 

9:00分。血圧や体温計測を終え、徒歩で看護師さんと手術室へ向かいます。状況により徒歩で向かう時もあれば、ベッドごと移動して向かう時もありました。手術着の下は下着のみ。病院や病気ごとに違いますが、前回の手術では下着ではなく紙おむつでした。因みに、全身麻酔の時にはこの時点で手術着の下は全裸でした。

 

手術室に入り手術台へ移ります。毎回そうですが、手術室は普段入るこがないので興味津々。キョロキョしちゃいます。あと、患者は全裸に近いので暖房は強めで暖かいです。担当医師から簡単な説明や名前の確認、心電図のケーブルや酸素飽和度を測る機械などを体に取り付けて、麻酔を開始。数分から数十分で麻酔が効いてくるので、手術開始です。

 

手術は俯せの状態で行い、手術時間は当初30分程度と説明されていたのですが、1時間を超えました。簡単な痔瘻であれば10分程度で終わる方が多いらしいのですが、私の場合には「高位筋間複雑痔瘻」という事で、少々手術が難しかったようです。

 

手術終了後、麻酔が効いてるので下半身は動かないため看護師の介助でベッドに移されます。病室に戻り、ひとまず手術が終わりホッとする瞬間です。

痔瘻の手術(麻酔編)

過去の事を書く前に、痔瘻の手術に不安を持っている方のため(もちろん、私も不安でした)に手術の事を先に書きたいと思います。まずは麻酔編です。

 

全身麻酔などで行う病院もあるようですが、私の場合、手術は腰椎麻酔で行いました。

何度か他の病気でも腰椎麻酔は受けていますが、今回は今までより麻酔の量が少ないのか、足先などは自由に動く程度の麻酔でした(私は麻酔後の副作用で頭痛が起きる事が多かったため、事前に担当医に相談をしていたからかもしれません)。

腰椎麻酔とは背中の脊髄部分に針を入れ薬を注入します。針を入れる際、「チクッ」とした痛みが走り、その後、薬をゆっくり注入している間も痛みが継続します。痛みの程度は、例えると「弁慶の泣き所をぶつけてしばらくうずくまる様な感じ」で時間にして5秒くらいでしょうか。手術の内容により、これを数回繰り返した事がありましたが、今回は1回のみでした。麻酔後は、もちろん施術の痛みはありません(触っている感覚はあります)。施術は俯せの状態で受けましたが、この姿勢によっては麻酔をした背中部分が痛い事がありました。しかし、意識があるので痛い場合には看護師に「痛い」という意思表示ができるので、遠慮なく意思表示をして良いと思います。

 

ところで、手術の麻酔でこんな事を思う方も多いのではないかと思います。

「怖いので全身麻酔でやってほしい」。

確かに全身麻酔であれば、眠りながら気が付くと手術が終わっているから怖い思いをしなくて済む! という考えが浮かびます。私もそう思っていた時期があります。しかし私の経験上、避けられるのであれば全身麻酔は避けたいです。

全身麻酔は強制的に意識を失わせるわけです(これだけでもちょっと怖い)。また自力での呼吸が弱くなるため、ほとんどの場合に人工呼吸器も付けます(付けない場合もあるそうです)。そして麻酔から覚めて人工呼吸器を外し自発呼吸に切り替える際、一瞬とても苦しく死ぬんじゃないかと思いました。意識が戻ったあとは凍るほど寒いし、自力で尿もできないのでカテーテルという導尿の管も入れます(腰椎麻酔でもカテーテルを入れる場合があります)この管を抜く際、女性はそうでもないという話をききましたが、「男性は痛いです!」。私も前回の手術ではカテーテルを入れたので、抜く瞬間と、抜いた後はしばらく血尿がでて尿道が痛いです。個人差と看護師の腕? もあるとは思いますが、経験したくない痛みです(涙)

 

以上の事から、全身麻酔がどうしても必要な手術以外は腰椎麻酔の方がはるかに楽で安心できると私自身は思います。どちらも麻酔が効けば、術中の痛みはありません。安心して手術を受けていいと思います。

 

ちなみに全身麻酔は、その病院に麻酔科がないと受けることができないようです。ネットで痔瘻手術の情報を検索してみると、多くの肛門科専門病院は麻酔科がないので腰椎麻酔で行い、比較的大きな総合病院では麻酔科があるので全身麻酔を行う場合があるように思いました。従って、どうしても怖いので全身麻酔でやって欲しいと思う方は、大きな総合病院へ診察、相談へに行くといいのかもしれません。

怖いからという理由だけで全身麻酔を行う病院もどうかとは思いますが……。

ブログを開設しました

2009年に肛門周囲膿瘍、その後2013年に痔瘻へと発展し、2014年1月に痔瘻の手術を受けました。

ネットで「痔瘻」と検索すると、いったいどの情報が正しいのかと思うほど沢山の情報がでてくるわけですが、私が2009年から経験した事、術後の事、それと、病気の前から頻繁に起こる下痢や胃腸の不調、ストレスとの関係などについて、改善に向けた処置や取り組みなどの実験、結果なども含めて書いてみようと思います。

このブログが、同じ症状を持つ方に少しでも役に立てたら嬉しいです。